日本庭園
会場の北部に敷地面積26ヘクタール、東西約1,300メートル、南北約200メートルの細長い形で、西高東低の地形を利用して、西から東へ、渓谷から平野へ流れる水の流れを構成しています。日本万国博覧会のテーマである「人類の進歩と調和」を時の流れとして水の流れにたくしています。 庭園は4つに時代様式に構成され、上流の西端は上代、中流の山谷は中世、下流の山麓は近世、最下流の東端は未来へと受け継がれた一体的な庭園として作庭をされました。
●園内をご通行の際は、お足元に十分ご注意いただけますようお願いいたします。
園内は自然豊かな環境にあり、川沿いなど水気のある場所や落葉や苔類のある場所も点在しております。加えて、降雨によって滑りやすくなりますので、滑りにくい靴を着用されるなど、予めご準備をお願いいたします。
上代庭園地区は平安時代(8世紀から11世紀まで)の庭をイメージしています。平安時代は王朝文化が開花した時代で、庭園や滝や石組みなど初めて様式化され、日本庭園の源流とされています。この地区の東側には、泉がわき、日本庭園の源を構成しています。
中世庭園地区は鎌倉(12世紀から13世紀まで)、室町(14世紀から16世紀まで)時代の庭園様式を取り入れています。鎌倉時代は禅宗の影響で禅寺の庭が発達した時代で、室町時代には石組みの美を中心に枯山水の庭が発達しました。また末期には茶の湯の流行で「わび・さび」の茶庭が生まれた時代です。
近世庭園地区は江戸時代(17世紀から19世紀まで)の初期に大名庭園に範をとった近世風の庭で、この時代には池泉回遊式の大庭園が多く築造されました。
現代庭園地区は未来を象徴する切石を配した、明るく、立体的なデザインの庭園が構成されました。西側からコイ池、ハス池、花ショウブ田がつらなっており、四季の草花が咲く、開放的な現代の日本庭園です。 会期中は毎日、茶道の各流派が茶室で茶道の作法を披露し、毎日500人から1,000人ほどの希望者に薄茶の接待が行われました。 この日本庭園は、園内の木々は四季折々の花とともに趣を醸し出し、多くの人に親しまれる「昭和の名園」として今もなお愛され続けています。 当時の総入園者数:870万3,596人 1日の最高入園者数:18万7,530人 ※9月5日(土曜日)に記録