万博記念公園

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マレーシア館

参加者

マレーシア

テーマ

マレーシア―国民、その躍進と潜在力

建物

 マレー半島南部特有の田舎家「ミナンカバウ」を型どった展示館は、大屋根の上に水牛の角のような形の屋根が三つのせられたユニークな建物であった。
 マレー特産のラファ材を使い、本国から木工職人が来日して建設した純木造 2 階建てで、北側にバルコニー風の入口があった。
 1 階から 2 階にかけては吹き抜けで、1 階には売店もあり、その前は屋外レストラン、その横にステージがあった。入口北側にスイレンの花を型どった噴水のある小さな池が巡らされ、ヤシなどの熱帯植物の間をせせらぎの作られている庭があって、食卓や売店が点在していた。

マレーシア館

展示

 1 階は「躍進の国マレーシア」のコーナーで、最初にカラースライドで植物や動物、祭り、建築、行事、レジャー、気候などが説明された。続いて、ラーマン首相の写真とメッセージが掲げられ、多様な民族のプロフィルや各種の文化遺産が写真で展示された。またタイヤ、天然ゴム、油ヤシ、パイナップル、スズ、木材、底引き網など豊かな産物が展示された。なかでも観客の目をひいたのは、天然ゴムで作った人工心臓装置で、将来の医学上の可能性を暗示していた。
 「インダストリアル・スコープ」の装置を使ったカラー映画と立体的な展示で、工業の発展状況も紹介された。2 階へ上がる階段前には、マスコミ、交通、教育、福祉などの国家的、地域的な開発計画が写真で説明された。
 2 階は「民族間の調和」のコーナーで、ろうけつ染めや銀製品、銅器、木彫、藤(とう)製品、織物など、先祖代々受け継がれている手工芸品が展示された。
 東側の壁面には、著名な美術家たちの作品である写真と絵画が並べられ、マレーシア独特のバティク画も披露された。西側の壁面は“小博物館”ともいえる展示で、マレーシアの文化や歴史が、人形や模型、写真、標本、はく製などで説明された。
 このような様々な展示は、多民族国家マレーシアの調和と発展ぶりを印象づけるものであった。なお、出口近くのパイナップル試食コーナーが観客の人気を集めていた。
 レストラン「正起屋」は日本の業者の経営で 150 席。「アヤム・パンガン」(フライド・チキン)「サテー」(焼きとり)「カトゥパット」(ご飯の包み蒸し)などが、ステージを楽しみながら味わえた。

マレーシア館

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