シエラレオネ館
シエラレオネ
統一、自由、正義
一辺 6メートルの正三角形を三つ合わせた台形二つが、背中合わせに配置された建物で、北側の台形が公共休憩所、南側の台形が展示場になっていた。
構造は鉄骨造、平屋建てで、外壁や屋根にも鋼材をふんだんに使っていたので、断熱がとくに配慮され、壁と屋根の下地には全面的に厚さ 50ミリメ ートルのスタイロフォームを張ってあった。
南正面に出入口があり、その上部には、樹木に包まれた国土を表した緑、大西洋を表現した青、平和を象徴した白の 3 色で色どられたシエラレオネ国旗のデザインが間口いっぱいに施されていた。
内部は北東隅の小さな倉庫以外は全部展示場になっており、展示館の北側は屋外展示場になっていた。
独特の手工芸品や豊富な天然資源、特産物などの実物が展示されるとともに、写真パネルで社会、産業、文化が紹介され、明るい平和な国へ発展しているシエラレオネの姿が紹介された。
展示場正面の壁面中央に掲げられたシアカ・スチーブンズ首相の肖像画が観客を迎えた。そのそばに大きなシエラレオネの地図パネルとテーマの文字があり、この国の地理的概要を説明するとともに、シエラレオネ館の展示目的を示していた。
左側の壁面にはカモシカ、サル、シカの毛皮をつなぎ合わせて作った円形のカーペットが張りつけられ、その周囲に海ガメの甲ら、ノコギリザメの歯、長さ 4メートル余りのニシキへビの皮、水牛の角で作った首飾りなど、珍しい展示物が並べられていた。
ついで上下 2 段に分かれたプラスチック・ボックスがあり、上段にはボーキサイト、金、鉄、クロームなどの鉱物が、下段にはピーナツ、ココア、コーヒー、ゴマなどの農産物が、それぞれ展示してあった。
次のコーナーでは、美しい民族衣装や布地、その右側の壁面に豪華な毛皮と敷物類が展示されていた。さらに入口の右横にはシエラレオネの誇るダイヤモンドの展示場があった。ここも上下 2 段に分けて展示され、上段は原石と採掘の模様を紹介する写真パネル、下段には 10 数種にのぼるダイヤモンドのカッティングのサンプルが並べられていた。
また、部屋の中央には箱を積み上げたようなボックス・ディスプレイがあり、水牛の角やゾウゲ、へビの皮、貝ガラ、コクタンなどで作られた人形、財布、ザル、置物、彫像などの細工物や美術品が、一部写真パネルを混じえて展示していた。このほか、写真パネルでシエラレオネの実情が広く紹介された。