ザンビア館
外壁に大きな「ZANBIA」の銅製文字を掲げ、外壁の一部には原色の型抜きをした地方色豊かなデザインをほどこすなど、いかにもアフリカの国らしい雰囲気を漂わせた建物でした。展示館は、平面でみると三つの同じ大きさの正方形がそれぞれの一角の部分で一辺の半分ずつが重なり合った形に建てられ、中央の建物の北側に入口(左側)と出口(右側)がありました。 三つの建物全体が展示室になっており、投光器や映像装置などが設けられていました。また、入口側外壁のグラスファイバー製のパネルには、ザンビアの大地図の上にアフリカ地図掲げ、ザンビアの位置をあらわしました。
「紹介と歴史」「伝統と遺産」をはじめ「観光」「産業」「銅鉱業」「未来」の6つの展示部門によって、社会、文化、産業などの向上、発展に努力するザンビアの姿が紹介されていました。
大統領の肖像画と、8枚の写真が入館者を歓迎し、その左側の゛ザンビアの今と昔゛の展示では、回転展示筒3本、円柱展示筒1本によって、前史時代から20世紀初めまでの歴史のハイライトが、ザンビアの人たちの声を効果音に使って展示されていました。
ザンビアの住居と鶏小屋、かずかずの太鼓や彫刻、手工芸品、ザンビアの人たちの文化や踊り、織物などのカラー写真が展示されていました。ザンビアの住居は切り開いた側面から内部が見え、奥の出入口を通して昼と夜の外景が見通せるようになっていて、観客の目をひいていました。
ザンビアの観光旅行やアトラクションが、2分間単位のスライドで4面スクリーンに映しだされた。その近くの間仕切り展示スペースには、多くの仮面や衣装などの民俗資料が展示されていました。
背景のコルトンと方形回転展示台で、タバコ栽培やタイヤ工場など発展する農工業の模様が紹介されました。
世界第4位の生産量を誇る銅鉱業はザンビアの主要産業であるため、とくに「産業」とは別に設けられた展示部門となっていました。むかし行われていた銅の採掘と精錬の模様がカラー写真や鉱石サンプル、精錬モデルなどによって紹介され、また、カラー写真と音響効果を背景に、近代的な精錬工場の模型が、ザンビアの銅鉱業の規模の大きさを示し、人びとの関心をひいていました。
大きな写真パネルでザンビアの未来や若い世代の姿を紹介し、大統領の短いメッセージなどによって、発展を続けるザンビアを印象づけていました。