イサム・ノグチ作。大阪万博開催当時、「宇宙空間の夢」と題したオブジェ噴水群(6種9基)が造られ、現在は水が出ませんが、オブジェとして残しています。
2011年3月に噴水群は、大阪万博開催当時の塗装色に復元しました。
黄・黒色に塗った2基のドーム状噴水器が、水面に浮きあがったり、水中に没したりする浮沈型の噴水。浮上するときは下部のジェットおよび噴霧ノズルが噴射し、浮上後は頭部のジェットおよび噴霧が噴射しました。また水中に沈むときは、多量のあわを出す仕組みで、照明はドーム内から黄色のフィルター付きのビーム電球群で周囲を照らし、またドーム下面からビーム電球で下方を照らし、噴水の効果を高めました。
大きさ | 高さ3メートル、直径3メートルの半球体。 |
噴水容量 | 毎分6.8トン、出力44キロワット×2ヶ所。 |
照明 | ドーム球面照射用200ワットビーム電球16灯×2ヶ所、黄色フィルター付き、 下部ジェット噴射及び噴霧照射用=200ワットビーム電球4灯×2ヶ所 |
円筒全体にちりばめた噴霧ノズルから噴射する霧によりつくられた、巨大な霧の塔。照明が池面内から、円筒と霧をビーム電球群で照らしあげ、薄く浮彫りされた霧の中に青色に彩色した円筒を照らし出しました。
大きさ | 高さ12メートル50センチ、直径3メートルの円筒。 |
噴水容量 | 毎分56トン、出力440キロワット。 |
照明 | 円筒周囲水中照明200ワットビーム電球4灯 噴霧用水中照明200ワットビーム電球8灯。 |
池面上33メートルの高さにアルキャストの巨大な立方体の箱が掲げられていました。この箱の下から1平方センチメートルあたり3キログラムの圧力でジェットノズルにより水を強力に下へ向けて噴射していました。照明は、噴射された水をメタルハライド灯の白い光りで下向照射し、水面で飛散る水をビーム電球で水中から照らし出していました。
大きさ | 1辺6メートル44センチの立方体。 |
噴水容量 | 毎分64トン、出力1,120キロワット。 |
照明 | 400ワットメタルハライド灯20灯で箱の下部ノズルの位置から噴水を照射。 500ワットビーム電球4灯で池面に飛散した水を水中から照射。 |
池面上5メートルの高さに、4.5立方メートルの箱が取付けられていました。この箱の上部から水があふれて滝の噴水となり、下部から水を下方に噴射しました。照明は、箱下端のメタルハライド灯で、噴射された水を下向照射し、箱上部のあふれ出る水に対しては、ビーム電球で、また池面内にはビーム電球を配して水中から照らしていました。
噴水容量 | 滝噴水毎分10トン、噴射噴水毎分25トン、出力235キロワット。 |
照明 | 400メタルハライド灯12灯で箱の下部ノズルの位置から噴水を照射。 200ワットビーム電球灯で滝噴水の溢流部(いつりゅうぶ)を浮彫りする水そう内から照射。 500ワットビーム電球4灯で池面に飛散した水を水中から照射。 |
高さ7メートル40センチメートル、幅6メートル90センチのドーナツ形噴水器を十字に組み、円外周上にジェットノズルと噴霧ノズルを交互に配置し、全体を回転させながら噴霧とジェット噴霧をさせていました。照明はドーナツ内側に赤色フィルター付きビーム電球、池面には十字型に張出した水平のアームに、赤・黄・緑色および透明フィルター付きのビーム電球を配し、回転するドーナツ面に応じ、噴水のカラーチェンジをしていました。
噴水容量 | 毎分10.5トン、出力78キロワット。 |
照明 | 150ワットビーム電球でドーナツ内側から噴水を照射。 200ワットビーム電球20灯(赤・黄・緑色及び透フィルター付き)で池面下の十字わくからステンレス面及び噴水を照射。 |
イサム・ノグチ作の噴水。大阪万博当時、この場所には「天の池」という池がありました。東寄りに設置された直径4メートルのアルキャスト張りの球体で、この球体が、静かに回転しながら水面4メートル35センチ(球の上端)の高さまで上下しました。
ニューヨークの国連本部にある「平和の鐘」は、1954年(昭和29年)に当時の財団法人日本国際連合協会理事であった中川千代治氏(元愛媛県宇和島市長)が、世界平和への願いを込めて、日本をはじめ世界60数カ国の人々から集めたコインなどから「世界絶対平和萬歳」と刻印した鐘を鋳造し、国連本部に寄贈されました。
現在、万博記念公園にある「平和の鐘」は、大阪万博会期中に国連本部の留守番鐘(レプリカ)として、中川千代治氏が再び世界133カ国の人々から集めたコインなどから鋳造された姉妹鐘で、大阪万博終了後に、万博記念公園へ寄贈されたものです。
■「平和の鐘」詳細ページへ
直径 | 約52センチメートル。 |
高さ | 約70センチメートル。 |
重さ | 約151キログラム。 |
菊竹清訓による設計で、シンボルゾーンの南側の丘に建てられた展望塔。昭和45年2月28日に、大阪万博のランドマークタワーとして建設され、平成2年2月9日まで一般公開されていました。上部に2層の展望台があり、会場全体を一望できるとともに、会場周辺の道路や鉄道も眺められ、報道関係や警備誘導関係の無線中継基地にも利用されました。地上で組立て、塔の上部に運んで設置する等の建設方法は、未来の高層住宅建築の一つの方向性を示すものでした。エキスポタワーと付属施設工事の事業費は全体で、約8億1,300万円に及びました。パビリオン前に展示されているのは、タワーの一部です。
高さ | 約120メートル、最上部の避雷針の先端まで127メートル40センチ。 |
深さ | 30メートル。 |
階数 | 地上13層(39階分)、地下3層(2階分)。 |
面積 | 993平方メートル。 |
大阪万博当時、チェコスロバキア館に展示され、博覧会終了後、その3分の1を寄贈されたものです。この作品は、取り返すことのできない「時」と同じく、宇宙の中で最も重要な生命の源の一つである「水」を象徴しています。作品全体は、長さ21.5メートル、高さ3.8メートル、総重量9トンという世界最大のガラス彫刻で、195個のガラス・ブロックから構築されました。
夢の池周辺には、大阪万博開催当時13基の彫刻がありました。昭和44年の国際鉄鋼彫刻シンポジウム参加作家たちによる作品で、すべて鉄を素材に、「池を中心とした自然と芸術を融合させ、人間的な環境を構成する」という意図のもとに作られたものでした。現在は、「3.25mのクロバエの羽」「作品」「空」が残っています。
若林奮作。5メートル×1メートル×8メートルにわたり地面に描かれた作品。
井原通夫作。31.5メートル×4メートル×3メートル30センチ。
フィリップ・キング(英国)作。12メートル×4メートル×12メートル。