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©Ana Sanchez Bonet-Courtesy Succession Brothers Baschet

フランソワ・バシェ
François Baschet

フランソワ・バシェFrançois Baschet(1920~2014) 彫刻家をめざしていたフランソワ・バシェは音響エンジニアの兄 ベルナール・バシェ(Bernard Baschet)と兄弟で音響の研究をし、1952年頃からたくさんの実験的な音響彫刻を創った。その精神は芸術+科学+一般参加。自己表現のための芸術ではなく、幼い子供や一般の人が触れて音を出すことができる開かれた作品づくりをした。ニューヨーク近代美術館(ニューヨーク)、ナショナル・ギャラリー(ベルリン)、装飾芸術美術館(パリ)、など世界各地で展覧会が開催され、たくさんの音響彫刻を世界各地に残した。

作品説明

勝原フォーン

フランソワ・バシェは大阪万博・鉄鋼館ディレクター・武満徹氏に招聘され、アラン・ヴィルミノと共に1969年来日。大阪に3か月滞在し、17点の音響彫刻を創り、鉄鋼館に展示された。この「勝原フォーン」はその中のひとつ。万博終了後、解体され、倉庫に保存されていた。2010年~2015年までの間に大阪府、京都市立芸大、マルティ・ルイツ等の協力により5基の音響彫刻が修復された。さらに、「勝原フォーン」は2017年「東京藝術大学バシェ音響彫刻修復プロジェクト」により修復された。資金はクラウドファンディングにより民間から集められた。「勝原フォーン」という名前は、万博当時助手をしてくれた人への感謝の気持ちを込めてフランソワ・バシェが命名した。